休憩終了10分前
会議の合間の休憩。といってもやる事がなく、廊下や庭をぶらついていた。
休憩終了8分前
庭にあるベンチで本を読んでいる日本を見かける。
休憩終了6分前
「その本、面白いのか?」
日本に声をかける
「イギリスさん。ええ。実は、イギリスさんとこの推理小説なんですよ。翻訳されて、つい最近発売されたんです」
「あぁ・・・この本なら読んだ事あるぞ。犯人は」
「うわぁ!!ちょっやめてください!!」
「嘘だよ。言ったら楽しみがなくなるだろ?」
「もう・・・」
休憩終了4分前
「あ、もうそろそろ休憩終わるな」
「もうそんな時間ですか。もう少しで自分なりの推理がまとまるはずでしたのに」
「お前なぁ」
「夢中になると止まらなくなるんです。あっ、そういえばフランスさんに貰ったらお菓子・・・」
「焼き菓子・・・か」
「良かったらイギリスさんもいかがですか?」
休憩終了2分前
「お前、誰にでも好かれるからな・・・」
「えっ?」
「何でもねぇよ。それよりさっさと食って行くぞ」
「イギリスさんは」
「いらねぇ」
「そ、そうですか」
休憩終了1分前
「ヨーロッパのお菓子は少し甘めですね」
「お前の国は薄味だからな」
「ええ。だからもう少し砂糖を使えとよく言われますよ。十分すぎるくらい使ってはいるんですけどね」
休憩終了30秒前
「イギリスさんは、お茶会には出なかったのですか?」
「何で俺が休憩の時まであいつらとつるまなくちゃならねぇんだよ」
「いや・・・甘いものを食べて、疲れをいやすにはお茶会が良いとイタリア君がはしゃいでいたので、つい・・・」
「甘いものか・・・」
「やっぱり、一緒に食べましょう?私一人じゃ多すぎますし・・・」
「そうだな・・・」
「え??」
休憩終了5秒前
日本の肩を掴み、そっと顔を寄せる
「なっ?」
休憩終了3秒前
固まったままの日本に、少しだけ笑って見せ、そのままゆっくり近づいていく。
休憩終了2秒前
「味見させろ」
休憩終了1秒前
「ご馳走サマ」
休憩終了