血が流れる。たくさんの血が・・・。
それに気づいた時はもう遅すぎて、私は彼に従わざるおえない状況にまで追い詰められた。
「降参しなよ、日本」
「・・・アメリカさん。あなたは、こんなやり方しかできないんですか」
「それを望んだのは日本だろう?」
私が・・・こんな事を・・・?
「痛めつけられて、たくさん屍の上で辱められる・・・どれだけMなんだい?」
言葉が出ない。この人はこんな残酷に笑う人だっただろうか。こんな人・・・私は知らない。
「降参してよ。ちゃんと面倒見るから」
「・・・」
「じゃないと・・・もっと酷い事するぞ?」
「どんな事・・・ですか?」
「それはやってからのお楽しみ!!」
「最低ですね」
「残酷にさせてるのはどっちだい?君は逆らえない立場にいるんだよ?これ以上抵抗して何になると言うんだ。さぁ、楽になろうよ」
「・・・」
「そう・・・仕方ないね」
冷たく笑ったその表情を、私は今でも忘れる事ができない。
また・・・たくさんの血が・・・人が・・・・。
その瞬間、
「お願い・・・やめてください・・・」
自然と言葉にしたのは降参の言葉。
「お願いです・・・。私の・・・負けですから・・・」
「・・・ねぇ、これから日本は俺の物ね?」
「・・・」
噛みしめた唇から出た血が口いっぱいに広がる。敗者となった瞬間。
「ちゃんと面倒をみて、かわいがってあげるからね?」
抱きしめられて、囁かれて、自然と零れる涙を可愛そうだと言って彼は舐めた。
「・・・私はあなたのものにはならない・・・決して・・・」
私は忘れない・・・。この敗北を・・・絶対に。
あなたのものなんかに、なったりしない。