君はとても綺麗だから、汚してやりたいと思った。
「今日、日本と交渉に行ってくるよ。まぁ、向こうは聞いちゃくれないだろうけどね。その時は、遠慮なく攻撃するんだぞ」
命令は絶対。とても綺麗な君を、俺の手でめちゃくちゃにする日。
「俺の言う事聞いて。そうすれば君の安全は保障されるよ?良い考えだろ?」
「そんな提案に乗ると思ってるんですか?」
「君は孤立している。自分から連盟を出たと粋がってるようだけど、君の周りには敵しか居ないんだよ?」
「私は自分の国を自分のやり方で守ります。それが間違っていると言われても・・・引き返すことなんてできませんから」
「残念」
本当・・・実に残念で愚かな考えだ。
真っ白な軍服、穢れのない信念…全てが白色の君。
だから汚したくなるんだよ。誰でもない、俺の手で。
さぁ、何色にしようか。
「日本、交渉は決裂だ」
そうだな・・・手始めに赤色に染めよう。
俺が好きな、目の覚めるような赤い色に・・・。